患者さんが病院に求めることをどれだけ実現できるか?
−病状と病態の理解:共同作業
−患者さんの価値観
−病院が提供できること

医療の役割

−死を遠ざけること(延命)
−苦痛(障害)を取り除くまたは軽減すること
−病気あるいは健康に関わる問題に関する予知と助言指導
−プラス「?」

「(品)質管理は消費者の要求する(品)質を実現するために行う。
(品)質管理の第一歩は、消費者の要求する真の(品)質は何か、これを明らかにすることにある。」

顧客の要求する質(ニーズ)は、対話(説明と合意)が必要
−患者の思い・期待を医学医療的に翻訳する
−「診断」と「治療」が同時進行する場合がある
サービスの質の特徴
−直接サービスの質とシステム目標に向けた業務の質
病院は多種少量生産(異なる多様な製品を提供している)
−質特性(質要素)とその優先度は疾患・病態によって異なる
−疾患群別(&重症度)の質設計と工程設計が必要
個人性が大きい
−「個別生産の工程管理」−現場が機能的配置にになっている
−職場単位の改善だけでは解決できないシステム要因が多い
専門職種が多い
−医師の役割=設計技師+プロセス作業者+生産管理者
標準化ができていない

自分たちが提供するものは何か?
自分たちが提供しているものの「質」とは何を指すか?
どうやれば「よい質」の医療サービスを提供できるか?
どうやれば医療事故を防ぎ、患者さんの期待に応えられるか?
どうやれば継続的に質を改善できるか?

を、みんなで考え、認識を共有し「システムによる質保証」を
  可能にする体制を具体化する。
システムにおける(患者さんによい質の医療を提供するための)
  各自の位置と役割が見える。
質はプロセスで作りこまれる、という考え方が浸透する。
標準化が進み仕事がやりやすくなり安心して仕事が
  できるようになる。

プロセスの管理指標を作る。
患者さんの期待する質を製品設計に組み込む。
製品リストとしての当該病院の診療方針を明確にする。
技術標準や標準手順を整備する。
危険やリスクを予知し、あらかじめ対策を立てる。
失敗に学び改善できる仕組みと組織体制を作る。

 

田舎の病院の生き残り戦略として医療の質の向上が欠かせない。患者は病院を判定する。


各職種が病院運営の為に配置され、各種の活動をやってきたが、組織全体としてインフラ、ハード、人的資源を整えるだけでなく、病院全体の目的として全員が共有できるものがあることが大前提で、それが患者・家族の満足に繋がる。


朝の全職種によるカンファレンスをリスマネージメントの一環として行っている。医者に日頃言いにくいことが朝会では状況として報告される個人攻撃にならずに、医者に対して言いにくいことが言える。大学から来た医者も聞いてくれるようになった。


グループを構成する事業主体が、医療法人、社会福祉法人、株式会社など様々なものから構成され、適用される法律もやっていることもバラバラ。有機的に足並みをそろえてグループとして一貫した活動をすることが大切。クループのどこにアクセスしても安心できるサービスを提供したい。これらにISOが欠かせない。


医療行為・看護行為を病院として標準化したい。ある一定のやるべきことに関するマニュアルが病院のどこでも出てくるようにしたい。意思の裁量に任せるのはだめ。


ISOを最初は半信半疑に思っていたが、ISOは医療の質を高める骨格となるツール。組織の一体感の醸成にも有用。ISOは毎年審査がありシステムに良い仕組みである。病院機能評価機構は医療専門家の目で確認するが一度取ると5年間は途中でチェックがない仕組みでもある。両方取ることで価値が増すと考えている。


病院経営が苦しくなって中期計画をスタートし経営建て直し。一致団結の目的で医療安全を目指して医療機能評価をとり引き続いてISOをとった。医療機能評価は特別な準備をせずに普段着のままとろうと試みた。ISOはその延長上。
特に両者を区別はしていない。外部PRが目的ではなく医療安全が患者の満足、ひいては利益につながると思っている。


事故報告書が出るようになった。今後は有効活用を図りたい。


誤薬・誤注射が減った。


内部監査でPeer Checkの観点から予想外の成果が出た。医師への内部監査で若手の無職の監査員が堂々と医師に指摘をした。内部監査はドクターの組織改革にも有効。


朝の全職種によるカンファレンスをリスマネージメントの一環として行っている。医者に日頃言いにくいことが朝会では状況として報告される個人攻撃にならずに、医者に対して言いにくいことが言える。大学から来た医者も聞いてくれるようになった。


品質目標設定として達成できないことではなくて、出来ることを目標として取り上げる。カビの生えたような目標ではなく、up-to-dateな目標。
各部門で出来ることと+αの目標設定。一段一段上っていく。一段ずつでよい。部署数×年の向上が期待できる。期待している。目に見える効果が生み出せると思っている。